全国のフリーランスライター・イラストレーターに教えたい、クソ・クライアント予防法と対処法

先日、1人のライターからこんな相談を受けました。

「ココナラでライティングの仕事を受注したんです。ところが納品後に向こうがキャンセルしてくれと言ってきて……」

エエッ、なんじゃそりゃあ!!!!

話を詳しく聞いてみたところ、どうやら最初からお金を払う気が全くないユーザーだった様子。

手間暇をかけて記事を書いたライターからしたら「ふざけんな!!!!」という話ですが、これ、珍しいことではないようです。

こんなクソ・クライアントに引っかからないための予防法と、万が一引っかかってしまった場合の対処法をお伝えします。

踏み倒しを防ぐためのクラウドソーシングなのに……

私たちフリーランスが仕事を受注する場としてクラウドソーシングを利用するのは、仕事前に仕事を発注する側が先にサイトに入金することで、踏み倒しを防ぐためです。

その代わり、安心料金としてクラウドソーシングのサイトに、ワーカー側は20%前後の手数料を支払っています。

ところが、ココナラにライターとして登録している、あるフリーランスの方(Aさん)から「こんなクソ野郎に捕まってしまった、腹が立つ!どうしたらいい?」と相談を受けたのです。

  • 仕事を発注したいと打診があった
  • 内容を簡単に確認し受注。
  • 事前に骨子についてかなり何度もやりとりをした
  • 骨子に基づいて執筆て納品したが、かなり細かく修正を出し「これ以上修正の指示をするのも手間なのでキャンセルしてくれ」と言ってきた

Aさんは書籍の執筆経験もある経験豊富なライターで、今までこんなに細かい修正を受けたことはないとのこと。

私も記事を読ませてもらいましたが、特に修正の必要があるとは思えない仕上がりでした。

つまり、ただのイチャモンを付けているとしか思えなかったのです。

クソ野郎に時間を取られ、ストレスを感じるくらいなら、とキャンセル

その発注者の示す修正をまともに受けようとすると、ものすごく多くの時間が取られてしまいます。そもそも、その少しモンスターが入っているっぽい発注者とこれ以上関わるのもストレスになる、という話だったので「それならこれ以上関わらないためにもキャンセルしてしまったほうが」とアドバイスしました。

ありえないくらい細かい修正を出す相手が、1度や2度の修正で納得する可能性は低く、ヘタに関わってしまうと、もっとたくさんの時間を取られてしまう恐れがあったからです。

それなら、そういう人とはスッパリ縁を切り、きちんと払ってくれる普通のクライアントから新しく仕事を受けて書いた方がいい。

そうお伝えしたところ、

「キャンセルするのは仕方ない。私もそのほうがいいと思う。でも一つ引っかかっていることがある。一度納品してしまった私の記事を、勝手に使われたらすごく嫌だ。そもそも最初から払う気が無くて、どんな記事が納品されようとケチをつけてキャンセルし、その記事を自分のサイトに掲載するつもりだったのでは?」

と語りました。

最初からお金を払わずに納品された作品だけネコババしようとした可能性がある

確かにその通り。

お金を払わないのであれば、普通は納品した品を使うことはNGですが、そういう当たり前の良識というか常識を知らない、あえて無視しようとしている可能性もあるのです。

「………その可能性はありますね」

そう答えたあと、頭をフル回転させました。

Aさんへの発注内容と骨子を見ると、自分のブログに乗せる記事を個人が発注したようでした。その記事はGoogle検索上位に載ること目的とした様子。

それなら、先にオンラインに記事をアップしてしまい、Googleにクロールさせれば、その後に似たような文章の記事をアップしてもコピーコンテンツという判断され、検索上位に載ることはおろか、Googleからペナルティを受けさせることもできます。

Aさんはまだキャンセルに同意することを了承していなかったので、先にアメブロなどSEO的に強いドメインを持っているサイトで記事を公開してしまうように伝え、記事公開後しばらくしてからキャンセルに同意するように伝えました。

その上で、踏み倒しをもくろんでいると思われるクソ・クライアントに向けて

  • キャンセルはするが著作権は自分にあること
  • 記事を公開しないこと
  • 自分が書いた記事のリライトも著作権法にひっかかること
  • 万が一、Aさんが書いた文章の一部分でも使用されていることが分かった場合は、しかるべき対応をすること

をメッセージ送信するように伝えました。

リライトは著作権侵害なのか?

リライトはいいんじゃないの?と思われそうですが。全然よくありません!

良いのは、自分が書いた文章を自分で書き直した(もしくは自分の意思で他者にリライトを依頼)場合のみです。

リライト、すなわち、ご自身の以外の第三者の著作物を書き直したとすれば、それは無断複製か翻案にあたるので、著作権侵害にあたります(違法です)。

一旦、思想のレベルまで昇華させて、原著作物の表現に依拠しない場合には侵害にあたらない場合がありますが、ほとんど現実的にはありえないと思います。また、章立て/項目立てなどにも編集著作権が生じるので、その点も注意する必要があります。(引用元:弁護士ドットコム

支払う気のないクソ・クライアントをけん制する方法

もうこういうクソ野郎にひっかからないための方法として、お伝えしたい予防法があります。

それは、仕事発注の打診を受けた時点で

自分の作成したものがどのサイトに掲載されるのかを先に確認すること

です。

万が一支払う気がないクライアントに引っかかって踏み倒された場合や、支払われていないのに勝手に作品を使用された場合、そのサイトをチェックしていれば「勝手に使われている」ことが分かり、法的手段に訴えることができます。

とはいっても、「あなたが不正をしないかどうかチェックするために知りたい」というと相手も引きますので(まともなクライアントもたくさんいます)

「サイトの雰囲気に合わせて作成するため、参考までに掲載されるサイトを教えてほしい」と伝えるのがベター。

ここで「まだサイトがない」とか、サイトを教えてはくれたけれど問い合わせ先が掲載されていないような場合は仕事を受けないほうが良いでしょう。

自分が書いた創作物を、著作権登録をしておけるサービスがある

実はこういう場合に備え、作成した文章やイラストをオンラインで著作権登録できるサービスがあります。

ネットに発表した文章やイラストが盗用されることも珍しくない昨今、裁判になった場合「どっちが先に作ったのか」が問題となりますが、これを証明するのがなかなか大変です。

Inkという会社が始めた、オンラインの知的財産保護サービスは、それがフリーランスのライターやイラストレーターを守る強力なツールになる可能性を秘めています。

Ink

こういうトラブルを防ぐためにも、「こんなサービスがある」ということだけでも頭に入れておきましょう。

ココナラが微妙すぎる???

実はこんな記事をアップしたのは、とあるイラストレーターの方が「ココナラで支払う気のないクライアントに引っかかってしまった」というツイートをしているのを見つけたのがきっかけ。

その前にライターAさんから、やっぱりココナラで起きた似たような話を聞いていたので

「ココナラ、地雷かも……?」

と思ったのです。

私自身はランサーズで多くの仕事を受けていますが、ランサーズでは踏み倒された経験や、明らかに支払う気がないと思われるクライアントから受注した経験はありません。クラウドワークスも、単価が安い仕事が多いけれど、そういうトラブルはありませんでした。

ココナラは占いやちょっとしたお手伝い系では使えるサービスですが、ライターやイラストレーターは注意したほうが良いかもしれません。

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